2025年02月09日

ひとり

朝の稲田の道を歩いている
年老いて独りになれば
いじけたこころも溜まってか
切株にあふれる朝露も汚い

過ぎ去ったことは
思い出さないことにしているのだが
去年の夏
ふる里の山で出会ったアサギマダラ
中国山脈の山々を
ひらひらと飛んでいった
アサギマダラも独りだった
阿蘇の山もひとっ飛び
潮風受けて沖縄に行った
幾日幾夜があったことか
朝焼けの雲の沸き上がる
色の沸き上がる
ピンクが走り空のブルーも流れている
豊かな色のただなかを
アサギマダラは
いつ落ちるかしらん、
いつ絶えるかしらん、と思って飛んだ
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posted by kanda minoru at 17:38| Comment(0) | 現代詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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